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お知らせ

開催報告:第2回兵庫県サッカーメディカルカンファレンス

2025年7月19日(土)、兵庫県サッカー協会医科学委員が中心となり第2回兵庫県サッカーメディカルカンファレンスを兵庫医科大学平成記念会館にて開催いたしました。本会はサッカーに関わる全ての人がスポーツ医学を学ぶことで、サッカー活動中のケガや機能障害を少しでも減少させることを目的といたしました。当日は医師や理学療法士、トレーナー、指導者、保護者、選手など100名以上の参加者が集まりました。

 一般講演では岡本恵委員(管理栄養士)が「育成年代選手が取り組むべき食育イレブン」と題して講演をしました。「食事は練習の一部である」という考え方が示された上で、3度の食事および補食について、「いつ」「何を」「どのくらいの量」「どのように」食べるべきか、そして栄養バランスをどう整えるべきかについて、選手自身が考え、選択することの重要性などについて詳しく解説いたしました(講演資料_岡本恵委員)。

 ついで伊藤浩充委員(トレーナー)が「サッカーにおける怪我の特徴とその予防」についてご自身の高校サッカー部でのトレーナー経験に基づいた実践的な講演をしました。成長期の選手は、身体的特徴(筋力や柔軟性の低下、動きの癖など)が怪我に影響しやすくなります。そのため、発生しやすい外傷を理解し、正しい動作習得とスキル向上による効果的な予防対策を含めた選手教育が不可欠であり、万一負傷した際は適切な初期対応がその後の回復に影響することついて詳しく述べました(講演資料_伊藤浩充委員)。

 特別講演では、JFA医学委員なでしこジャパン帯同ドクターの齊藤雅彦先生(整形外科医師)をお招きし「女子サッカー選手のメディカルサポートの実際」というテーマで講演して頂きました。なでしこジャパンでのチームドクターとしての経験、代表活動でのメディカルスタッフの取り組み、メディカルスタッフに求められる対応、女子サッカー選手のスパイク事情など、普段聞けないような盛りだくさんのご講演を頂きました。最後に、選手自身が普段からコンディションについて真剣に考え、行動を起こせるか、そして指導者はいかに選手自身に考えさせることができるかが大切であることも強調されご講演を終えられました。

 今回の講演を通して、育成年代において、指導者や保護者は、答えを全て与えるのではなく、選手が自分で考え、試行錯誤する機会を提供することが重要であること、質問を投げかけ、選択肢を示し、その結果を共に振り返ることで、選手は「なぜ」を追求し、「どうすればより良くなるか」を自ら探求する力を育んでいく重要性を再確認した。

最後に本会開催にあたり、ご協賛頂きました日本シグマックス株式会社様、株式会社ADAPT様、講師の先生方含め参加者の皆様にあらためて感謝いたします。

文責 前川慎太郎

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