コラムVol.3【ウォームアップでの効果的なストレッチ】
こんにちは。
日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナーの伊藤(専門スポーツ理学療法士)です。
今回は、ウォーミングアップにおいて実施するストレッチについてお伝えしたいと思います。
サッカーの練習や試合の前には、よくストレッチをすると思います。
みなさんは、何のためにストレッチをしているのか知っていますか?
実は、ストレッチは方法によって効果が違います。
一言でストレッチと言っても、様々な方法があり、
大きく分けてスタティック ストレッチ(静的ストレッチ)とダイナミック ストレッチ(動的ストレッチ)の2種類があります。
ストレッチとは、伸ばすこと(伸長すること)です。
何を伸ばすのか?それは筋肉です。
筋肉を伸ばすと、どんな効果があるのでしょうか?
まず、スタティック ストレッチは、静止した状態で持続的に筋肉を伸ばすことです。
持続的にストレッチをすると筋肉は柔らかくなり伸びやすくなります。
伸びやすくなると関節の動く範囲(可動域)が広くなります。つまり、動作の幅が大きくなります。
そして、太ももやふくらはぎの筋肉の肉離れ予防にも効果があると報告されています。
一部位の筋肉に対して30秒ストレッチしながら静止するのが効果的と言われています。
次に、ダイナミック ストレッチは、動作や運動をしながら、つまり、動きながら筋肉を伸ばすことです。
代表的な方法として、サッカーではブラジル体操があります。種々の動作や運動を組み合わせてリズミカルに実施します。
このストレッチは、筋力発揮や敏捷性発揮に効果的とされています。つまり、動作パフォーマンス向上に役立ちます。しかし、長い時間(10分~15分以上)し過ぎると疲労の影響が強くなります。
ウォーミングアップにおいて、この2つのストレッチをどのように実施すればよいのでしょうか。
ウォーミングアップの最初は、スタティック ストレッチをして筋肉を柔らかくし、可動域を広げます。
次に、バランス練習などのコーディネーショントレーニング、次に、チューブを使って軽い負荷での筋力トレーニングをします。
そして、ダイナミック ストレッチとしてブラジル体操や、ジョギングや種々のステップ練習などをしていきます。
最後に、筋肉というのは“ちぢかむ”性質を持っています。筋力を使えば使うほど筋肉はちぢみ、伸びにくく硬くなります。それを元の最適な長さに戻すためにもストレッチは必要です。
練習中や練習後、試合後は筋肉の長さを戻すためのストレッチを心がけてください。
日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナー(JSPO-AT)、専門スポーツ理学療法士
伊藤 浩充