開催報告:第1回兵庫県サッカーメディカルカンファレンス
2024年7月13日(土)、兵庫県サッカー協会医科学委員が中心となり第1回兵庫県サッカーメディカルカンファレンスを兵庫医科大学平成記念会館にて開催いたしました。本会はサッカーに関わる全ての人がスポーツ医学を学ぶことで、サッカー活動中のケガや機能障害を少しでも減少させることを目的といたしました。当日は医師や理学療法士、トレーナー、指導者、保護者、選手など100名以上の参加者が集まりました。
一般講演では戸祭正喜委員(整形外科医師)が「育成年代の障害予防」について講演をしました。育成年代の代表チームやJリーグ下部組織での医師としての自身の経験を交えながら、育成年代でのスポーツ障害の発生の原因、メディカルチェックでの評価項目、スポーツ障害を予防するためのトレーニングなどについて詳しく解説いたしました(PDF資料)。ついで前川慎太郎委員(トレーナー)が「試合後のリカバリー」について講演しました。兵庫県選抜(U-18)でのトレーナーとしての経験を交え、選手が継続して良いパフォーマンスを発揮するためのリカバリーの方法、特に食事、睡眠、入浴などの効率の良いとり方を中心としたオフザピッチでのセルフコンディショニングについて詳しく述べました(PDF資料)。
特別講演では、JFA医学委員長であり順天堂大学教授の池田浩先生(整形外科医師)をお招きし「代表活動で必要なメディカルの知識・スキル」というテーマで講演して頂きました。イビチャ・オシム監督が指揮をとったジェフユナイテッドやA代表でのチームドクターとしての経験、代表活動でのメディカルスタッフの取り組み、メディカルスタッフに求められる対応など、普段聞けないような盛りだくさんのご講演を頂きました。最後に、メディカルスタッフにおいて現場で決断を下す勇気、失敗を繰り返さないための努力、夢を諦めずに進み続けることが大切であることも強調されご講演を終えられました。
本会はサッカー活動中のケガや機能障害を少しでも減らすことを目的として開催しましたが、休憩中や会終了後には会場で参加者が積極的に他職種の参加者と情報交換している場面が多く見られました。スポーツ医学の知識を習得するだけではなく、情報交換する場としても意義のある会だと感じました。
最後に本会開催にあたり、ご協賛頂きました日本シグマックス株式会社様、株式会社ADAPT様、講師の先生方含め参加者の皆様にあらためて感謝いたします。
文責 森本将太